厚木市上荻野のブルーベリー農園「BlueberryHILLSあつぎ」(渡辺豊園主)が2022年、SDGsプロジェクト「Blueberryハッピーサイクル」の活動として、全国の6農園で協力して開発途上国に給食5500食分の寄付を行った。渡辺園主は「ブルーベリーを通して世の中を良くする輪が広がれば」と話す。
出版や広告関連の会社員だった渡辺園主が同園を開業したのは2021年。「食べて書いて楽しめるブルーベリー農園」として、オリジナルの「ブルーベリーが10倍おいしくなるノート」を活用している。
味や見た目などを記録して自分だけの研究資料を作ることができるこのノートは1冊500円で販売され、1冊ごとに100円(給食5食分)がアジアやアフリカの開発途上国に寄付される。来園者がブルーベリー狩りを楽しむと共に、SDGs目標2「飢餓をゼロに」への取り組みとして、貧困で苦しむ人を支援する仕組みだ。
21年の開園当初は同園のみの活動で500食分の寄付だったが、小学生の自由研究に活用されるなどノートのアイディアが注目されることで利用者が増え、22年は同園で1000食を寄付。さらに、愛知や大阪など全国から5つの農園が同プロジェクトに賛同し、年間で計5500食を寄付することができたという。
ブルーベリーの収穫期は毎年6月から8月。今は休眠期だが、来シーズンも美味しいブルーベリーを収穫できるように、80種800本の木の花芽を管理している。渡辺園主は「農園同士が手を組むことで、一農園ではできない程の大きな寄付をすることができました。これからも活動に共感していただける農家さんと共に、『Blueberryハッピーサイクル』を広げていきたい」と話す。
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