厚木市の市立小・中学校4校に3月末、市内産の間伐材を使った学習机の天板や木工室の作業台、椅子が導入された。間伐材を地域資源として活用し、児童・生徒に木材の魅力を感じてもらうことが目的。
厚木市は森林が面積の3分の1を占めており、定期的な管理により厚木の山から年間約2000㎥の間伐材が発生している。市では昨年から、間伐材を積み木にして新生児の家庭にプレゼントする事業を行っており、今回の学習机や作業台導入もこの事業の一環。
導入されたのは、厚木第二小学校4年生の学習机天板150枚をはじめ、厚木中学校・依知中学校・荻野中学校の木工室の作業台が各校3台、作業台にあわせて椅子が各校10脚。
軽さと香りなどから学習机にはヒノキが選ばれ、重量があり強固なケヤキを作業台に使用。椅子はケヤキとコナラで作られるなど、木の特性をいかした選定が行われている。木材の加工は厚木市森林組合が協力し、専門の業者が表面をコーティングして仕上げた。
学習机や作業台は既に新学期から使われており、児童からは「使いやすい」と好評。教員からは、「新しく明るい色の天板なので、教室全体の雰囲気も明るくなった気がします」と、思わぬメリットも。
担当の市農業政策課によると、今回の取り組みで約40本の樹木を間伐し、森林の整備が進んだという。倒れる危険性のある老木や、ナラ枯れ被害を受けた木など、森林の整備・保全には間伐が必要になる。間伐材を活用することで、廃棄する場合に比べ、処分費用の負担軽減にもつながる。同課では「資源の大切さや循環の仕組みを学んでもらい、地元の木の良さも知ってもらえたら。今後も、間伐材を用いた机や椅子を導入していきたい」と話す。
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