厚木市はこのほど、「厚木市本庁舎敷地跡地等活用基本方針」の策定方針を発表した。新庁舎建設に伴う本庁舎敷地の跡地利用について検討の軸となる考え方を示したもので、跡地は本厚木駅周辺のにぎわい創出につながるエリア全体で一体的に活用をしたい考え。今夏頃を目途に検討委員会を立ち上げ、パブリックコメントなどを経て、2024年を目標に基本方針策定を目指す。
2027年完成予定の新庁舎建設に伴う市役所移転後の跡地を巡っては、本厚木駅周辺の再開発計画の中でも活用が検討されてきた。今回の策定方針で、スケジュールや計画の方向性など事業全体の指針を示す「基本方針」のあり方が改めて公表された形だ。
中央公園など一体で
現本庁舎の敷地は8686・19平方メートル。市は「中心市街地における数少ない一団の市有地」として、まちづくりの課題解決への寄与を模索している。
跡地利用の基本的な考え方は「隣接する厚木中央公園及び地下駐車場や大手公園との一体的な活用で、周辺エリア全体の賑わいや価値向上」。さらに「本厚木駅周辺の歩いて楽しいまちづくりへの寄与」も模索する。
活用における地域特性も踏まえた配慮すべき視点として、公共施設に対するニーズの変化など5項目を提示。再整備案の検討として、消防施設や文化施設などが候補に上がる。また、にぎわいの創出において、同エリアが幹線道路に隣接することから掲げる「歩いて楽しい」のテーマと合わせ、交通環境への影響も配慮するとしている。
検討委員会を発足
策定方法に関しては、官民連携を推進。基本方針の作成自体は「経験ある民間の力を借りたい」として4月にプロポーザル型で事業者を募集した。合わせて、自治会連合会など市民代表、関係団体代表や学識経験者ら15人ほどからなる「検討委員会」を今夏にも立ち上げ、既存の庁内検討組織と共に計画を進める。またアンケートなどを通じ、随時、市民や民間業者とのきめ細やかな情報共有を図るとしている。
基本方針の策定目標は2024年度。素案を年度内にまとめた後、約1年をかけ意見交換会などで市民の意見を聞くとしている。
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