高校で「地理総合」が必修科目となって約1年。学びの大きな柱であるGIS(地理情報システム)が、地元の厚木高校と厚木清南高校の2校の授業に登場している。GISはデジタル地図に、過去の記録や写真、地形などを組み合わせられる先進的なツール。防災や地球的な課題を学ぶ上でも役立ちそうだ。
両校が教材にしているのは、マップボックス・ジャパン合同会社(港区)の「地図開発プラットフォーム」で作られたデジタル地図。厚木清南高校では、生徒が端末で北極海航路をテーマにした地図(日本経済新聞社作成)を開くと、地球儀を動かすように船のルートをたどることができる。別のマップは日本の地図に過去の震源データが重なっており、その深さが地下を透視するように見て取れる。拡大すれば箱根の火山の下や、地元厚木市の震源も見られる。
同校で地理総合を教える新井貴之教諭は、昨年都内のGIS関連の展示会に参加。これをきっかけに同社とのコラボが始まった。4月から使うデジタル地図は自分で操作できるとあって「黒板や教科書より分かりやすい」と生徒には好評だ。
地理総合の教材用マップは探すだけでも手間暇がかかり教員間では教え方の模索が続いてきた。
同社では今後ウェブ上に教育ページを設ける予定。2校の授業を通じてブラッシュアップした地図を教材として無料公開し、先生たちを支援することを目指している。
厚木・愛川・清川版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
|
<PR>