かながわブランドに登録される「津久井在来大豆」を使った冷凍の「氷眠納豆」を、JAあつぎと群馬県の食品総合商社「戸田酒店」が共同開発した。農産物直売所の「夢未市」では、7月中旬の販売開始から1カ月ほどで約400個を売り上げるなど、早くも人気商品として好評を博している。
輸入大豆に押されて生産量が減り、「幻の大豆」とも呼ばれる津久井在来大豆のブランドを守ろうと、両者が手を組んで納豆開発に着手。家庭で使いきれずに廃棄されることも多いとされる納豆だが、海外では冷凍で販売されていることに目を付け、食品ロス軽減の観点から冷凍保存が可能な商品づくりに取り組んだ。
「氷眠納豆」と名付けられた商品は、同JA管内で生産された大豆を使用。冷凍することで味や風味の劣化が避けられ、1年程度保存が可能という。商品の冷凍化は、戸田酒店のグループ会社「ヤマイチ日向発酵食品」の持つ「氷眠熟成」と呼ばれる技術を取り入れて実現した。
商品開発のなかで納豆の熟成と氷眠するタイミングを見極めたところ、4日間の熟成後に氷眠熟成処理をすると一番おいしく仕上がったという。
戸田酒店の柄澤穣さんは「生産者や地域農業が抱える課題解決に向けて、付加価値のある商品開発で力になれたら」と意気込む。
氷眠納豆は夢未市で販売されている。1個3パック入りで税込298円。同JAの「グリーンセンター」や他JAの直売所でも販売を予定している。
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