愛川町内の加盟店で利用できるポイントカード「あいかわ夢カード」が、来年6月で廃止されることが分かった。加盟店の減少に加え、端末機の修理サポートが昨年で終了したことも打撃となった。事業主体の愛川町商業振興協同組合の大矢善久組合長は、「大型店やコンビニの台頭で、地域単位のポイントカード事業は難しい局面に立たされている」と話す。
組合が発行する「あいかわ夢カード」は、町内の加盟店で買い物をすると100円ごとに1ポイントが付与される。350ポイントを集めると加盟店で500円分の買い物に使えるほか、相愛信用組合に預金することもできる。
1998年、台紙にシールを貼る形式から磁気タイプのカードに切り替わったことを契機に、名称をあいかわ夢カードに変更。当初は80店舗ほどが加盟していたが、事業者の減少などもあり、利用可能な店舗は4分の1の20店舗にまで縮小している。
組合の事務局を担う愛甲商工会によると、昨年7月から今年6月までに換金されたカードは計1417枚、金額にすると70万8500円だった。
端末の老朽化
各店に設置されたカードを読み取る端末機は、98年の導入以降メンテナンスを繰り返して使用しているという。しかし、製造メーカーの修理サポートが昨年で終了。加盟店の減少やカードの利用状況などを踏まえ、組合の理事会では廃止の方向で検討が進められていた。
廃止時期については、現在流通しているカードの使用期限となる2025年6月末に設定。愛甲商工会では、9月上旬から加盟店に対してカード事業の廃止を知らせる張り紙などを持参し、店内などに張り出してもらうという。
カードの特典喜ぶ消費者も
ポイントが貯まったカードには、現金代わりとして使用できる以外にも、愛川町文化会館で開催される事業のチケットを割引料金で購入できる特典などもある。過去には、バス旅行への参加権など独自のイベントが用意され、好評を博していたという。
大矢組合長は「イベントを楽しみにしてくれていた人も多く、消費喚起につながっていたと思う」と振り返る。廃止を知った加盟店からも「継続を望む声がある」というが、「楽天などの大手ポイント事業者のサービスにはとても太刀打ちできない」とも。現在、ポイントカードに代わる新たな事業を開始する予定はないという。
カードの使用に関する問い合わせは愛甲商工会【電話】046・286・3672へ。
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