伏線をはれ
今年はわたしにとって伏線回収の年でした。人生の前半から中盤に於いてやってきたこと、愚かなやらかしや、しくじりも含めて、それはもう過ぎたことだと忘れていたようなことが思いがけず今につながり、想定外の決着に至るようなことが幾つかあった。
伏線回収とはドラマの手法で、一見、本筋とは関係のない脇役や、各所に散りばめられたエピソードが物語の終盤になって一つに束ねられ、大きな意味を持って鑑賞者を感動に導くテクニックです。面白い作品は、どれも伏線のはり方と、その回収が鮮やかです。
こんな不運ばかり続いたんじゃ、この話の結末はさぞ無惨なものになるだろうと見せかけて、実はその度重なった不運の数々こそ、最後の最後に主人公を救う宝となるものだった、みたいなサヨナラホームラン的大逆転を実現させている。
まあ、今年の私の回収はそんな大袈裟なものではなく、過去にあった人との縁が、今に繋がり、大きな仕事に繋がった程度のことです。でも先日、そんな経験を今味わっている者として、悩める若者にアドバイスを致しました。
今の君を苦しませる不運や失敗は、伏線なのかもしれないよ、と。
起承転結に例えるなら、若い頃なんて物語の「起」に過ぎないわけで、ここで結末を急いだって、そんなもの盛り上がりゃしない。今はまだ伏線をばら撒く時なんだ。それらがいつか回収される日を信じて。
良いお年を!
|
<PR>
|
<PR>
12月13日