JA共済神奈川県小・中・高校生書道コンクールの授賞式が1月11日にランドマークホール(横浜市)で行われ、県立厚木清南高校の書道部に所属する奥平ゆららさん(3年)が最高位の神奈川県知事賞を受賞した。同校書道部から県知事賞を受賞したのは、奥平さんが初めてという。
このコンクールは小・中・高校生に相互扶助や思いやりの精神を伝えていくとともに、児童・生徒の書写教育に貢献することを目的に実施されている。63回目を迎えた今回は、県内の638校から3783点の応募があった。
高校生の部は48校(73点)の応募があり、「条幅」と呼ばれる縦136cm・横35cmの書道用紙を使用。2つある課題の中から、奥平さんは「幽懐写竹雲生硯高興画蘭香満箋」の字を選択した。
今回の課題について「上下左右のバランスを取るのが難しかった」と奥平さん。提出するまでには「自分が納得するまで、70枚以上は書き上げた」という。
その甲斐もあり、審査員からは「一字一字が丁寧に書かれている。縦長になる字形や旧字体をうまく組み合わせ、リズム感のある全体構成を作っている」と講評された。受賞の知らせを聞いた時は、「とにかくうれしかった。納得するまで頑張って良かった」と喜びのコメントを寄せた。
上の段位めざす
奥平さんが書道を始めたのは年長の頃から。両親の勧めで、近所の書道教室に通い始めたという。これまでにも複数のコンクールで入賞の実績があり、初段の腕前を持つ。高校2年の時に同校の書道部に入部し、自宅と学校で作品を書き続けてきた。学校で書いた作品を片道約1時間半の自宅へ持ち帰る際には「折り目を作らないよう慎重に運んだ」と、見えない苦労もあったそうだ。書道の魅力を「上達が目に見えて分かり、頑張った分だけ結果が出るところが良い」と話す。
今年3月に卒業を控え、4月からは看護師の専門学校に進学するという奥平さん。環境の変化が予想されるも、「書道を続けていくか」という問いに対して「高校卒業後も続けていきたい。現在より上の段位を目指して頑張ります」と、笑顔で話していた。
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