県主催の「第1回かながわ脱炭素大賞」の授賞式が1月11日に横浜市で開かれ、厚木市下荻野の社会福祉法人喜慈会子中保育園(大塚裕子園長)が同賞の「ユース未来部門」を受賞した。園児が脱炭素への関心を深めたことに加え、学んだこと、理解したことを園児が保護者らに伝え、家庭内にも脱炭素の意識啓発を促した点などが高く評価された。
県では2050年脱炭素社会の実現に向けて、県民や事業者らと連携を図り「オールかながわ」で2030年までに温室効果ガス排出を2013年比で半減させる中期目標を掲げている。
脱炭素大賞は、脱炭素に関する優れた取り組みを行った個人や事業者、学校などの功績を称える表彰制度として創設。普及・促進部門や先進技術・導入部門、ユース未来部門などの5部門と知事特別賞に、一般公募48者と県が推薦した16者から26者を選出した。
ユース未来部門は子中保育園と横浜市内の小学校2校が受賞。同賞は小中学校大学や保育園、構成員が30歳未満の団体が対象で、若年者らしい独自性や将来性、普及効果が期待される。
同園では昨年、園児向けの脱炭素ワークショップを開いた。きっかけは園の廊下に貼られた近未来を描いたイラスト入りのポスター。大塚園長はポスターの前で「電柱がない」「車にソーラーパネルがついている」と話す園児の会話に着目し、ポスターを作成した団体に園児向けのワークショップへの協力を依頼した。講師は地域で脱炭素に取り組む団体メンバーや再生可能エネルギーを小売りする電力会社の社員が務め、再生可能エネルギーなど脱炭素について学んだ。
授賞式に参加した女子園児は「ちょっと緊張して、ちょっとわくわくした」と照れた表情を浮かべ感想を述べた。大塚園長は「子どもたちの知識の吸収力には目を見張るものがある。今後も子どもたちが見つけた身近な興味を大切にしていく。園での取り組みを汎用化し、他園や小学校などにも活用してもらい共に脱炭素に取り組んでいけたら」と話した。
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