スピッツ
今この原稿を病室で書いています。人生初の手術入院体験中で、病名は痔です。命に係わるものではありません。むしろ病気界の癒し系というか、私の年齢で今度手術なんですと人に告げると深刻な心配顔をされがちですが、この病名を明かすと皆さんたちまち笑顔になって、職業病だね、まあ休暇だと思って、みたいなお気楽な反応に変ります。私もイージーな気分でおりました。しかし本日施術後二日目、血は出るし、痛いし、やはり手術とは大変なことだと改めて噛み締めています。痔さん、ナメててごめんなさい、です。
ところで初めての手術体験で、驚きがありました。オペ中ずっと手術室に音楽が流れていたのです。それもJポップの「スピッツ」ヒットメドレー。下半身麻酔で、意識もはっきりしていたのでしっかりと聞こえていました。「君が思い出になる前にもう一度笑って見せて〜」とか。この状況でどうなのよ、と思う反面、シーンとした中でドクターの低い声や患部を切除する音だけが響いているよりはずっとマシで、あつぎミュージックフェスティバル実行委員長としては、音楽の力を改めて噛み締めました。
気になったのがこの選曲で、痔の手術には「スピッツ」が効く傾向とかあるんですかと後でナースに尋ねたら、ドクターの趣味だと思います、という回答でした。
幸い術後経過も良く、六月には扉座公演で皆さんに元気な姿をお見せ出来そうです。
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4月11日