小田急厚木ホテル 30年の歴史に幕 跡地利用は「白紙」
”南口の顔”が閉館へ―。(株)小田急リゾーツが運営する小田急厚木ホテル(根本巧一支配人)が、7月31日に閉館すると発表した。小田急線本厚木駅に直結し、1982年のオープン以降街の変遷とともに歩んできた同ホテル。経営拠点を相模大野と箱根に集約するという運営会社の方針転換などもあり、開業30周年の年に姿を消すこととなった。
同ホテルは本厚木ミロードのオープンと同年の1982年に開業。当時本厚木周辺では初の宿泊・レストラン・宴会の全施設を備えたフルスペックホテルとして注目され、地元地域はもとより国内外の多くの利用客に親しまれた。
しかし駅周辺に競合ホテルが増加したことなどにより、2002年4月には宿泊以外の全施設を閉鎖。宿泊に特化したホテルとしてリニューアルされた。
リーマンショックや東日本大震災の影響を受けていた宿泊需要だったが、同ホテルの業績は昨年後半から復調し、今年3月27日には開業30周年を迎えた。
しかし、運営会社の事業見直しにより閉館が決定。ホテルのホームページに4月1日付で閉館の案内を出した。最終宿泊日は7月30日となり、翌日の全チェックアウトをもってその歴史に幕を閉じる。ホテル客が利用していた周辺の飲食店などは、少なからず影響を受けることになりそうだ。
同ホテルの根本支配人は「観光客のほか、市内には日本有数の企業も多くあることから、その関係の方々の宿泊ご利用が多いですね。長い歴史のあるホテルですので、お客様からも『本当なのか』という声をいただいています」と話す。かつて利用していたという人からも「南口のシンボル的な施設がなくなってしまうのはさびしい」という内容のメールが届いたという。
同ホテルが入っていた5階〜8階部分の跡地利用に関しては、本厚木ミロードでは「現在代わりとなるテナントを探しているが、どのような店舗が入るかも含めてまだすべて白紙の状態」と話している。
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