県内の物流拠点でもある厚木。東名高速や圏央道など、市民にとって高速道路はなじみ深い。今月1日には、あたらしく「さがみ分駐所」(市内中依知・圏央厚木IC)も開所した。
そこで高速道路交通警察隊本部(川崎市宮前区)を訪問、伊東博志隊長(57歳)に話をきいた。
高速道路交通警察隊(以下高速警察隊)は、1968(昭和43)年に東名高速の東京〜厚木間が開通した際、当時の交通機動隊(第一交通機動隊)に東名分駐所が設けられ、警部補19人、パトカー4台が2交代勤務で活動を開始した。その時の拠点は厚木インターチェンジ。その後、1971年に高速警察隊の設置が義務付けられたことで「神奈川県警察高速道路交通警察隊」が発足した。
現在、隊員数は隊長以下208人。女性隊員も7人所属している。交通パトカー部隊は3個中隊編成で6小隊。市内には厚木分駐所と今回開所したさがみ分駐所がある。隊員の平均年齢は37・5歳。勤務は1勤務8時間の3交代制で、交通指導取締り、交通事故事件の捜査、緊急配備などの犯罪捜査の初期活動にあたっている。
圏央厚木ICにさがみ分駐所
4月1日に開所した「さがみ分駐所」は、圏央道の県内部分全線開通に伴い設置されたもの。担当道路は圏央道の県内部分と新湘南バイパス。
部隊は21人、パトカー等の車両は5台。施設には女性隊員専用の部屋も用意された。開所当日は、関係者が整列し、隊歌斉唱、県警交通部長の訓示など粛々と進められ、緊張感に包まれた式典が行われた。
隊歌は部隊ごとにあり、今回新設されたさがみ分駐所のためには、第35代隊長が作詞。歌詞がふるっている。「相模の流れ 煌めいて 大山仰ぐ ハイウェー 山海つなぐ縦貫道 行け圏央の 若き獅子 赤灯一せん 輝きて ああ神奈川の高速隊」。
最近は、高速道路内への自転車などでの立ち入りが多いのが課題だという。昨年1年間で立ち入りの110番通報は504件。保護したのは166人でその内、高齢者は76人。「新しい道路だけに利用者も迷う。多くの想定をしながらパトロールにあたりたい」と伊東隊長は話している。
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