昨年10月、第48回全国トラックドライバー・コンテストの女性(トラガール)部門で優勝した。出場のチャンスが2度に限られる全国大会。背水の陣で臨んだ2度目の挑戦で、頂点に輝いた。
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▽幼いころに目にした、大型のダンプの女性ドライバーを「かっこいいなぁって」。憧れとは裏腹に車酔いに悩まされたお転婆な少女は、18歳になるや、すぐに厚木中央自動車学校へ。高校卒業後、物流会社に就職。女性ドライバーへの門戸はまださほど広くなかった当時、喜びはひとしおだった。3年後には大型免許を取得し、2008年から現在の職場でハンドルを握る。医療関連器具を積み、関東一円を中心に遠くは大阪まで。「商品を正確に届けること」が身上だ。
▽高度な運転技能と専門知識を競うコンテストは、まず7月の「県予選1位」がスタートライン。およそ3カ月かけて学科試験への準備を進めるなか、上司や同僚が勉強時間を作ってくれるなど、協力してくれた。プレッシャーをはねのけ全国大会出場が決まった時、所長から送られた「努力が報われたね、というメールが本当にうれしかった」と笑みがこぼれた。
▽密度の濃かった全国大会の3日間。初日に車両点検を含む実技と学科、2日目に難度の高い狭路通過などでプロの技量を問われた。目印のパイロンにタイヤが触れるなど「手ごたえも自信もなかった」と振り返るが、持てる力をすべて発揮し総合得点908点を獲得。3日目の表彰式で最後に呼ばれた自分の名前に「ウソでしょ」と耳を疑った。プロドライバーの頂点に立った今も、ハンドルを握る眼差しは真剣そのもの。
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