6月8日、厚木市戸田のフットサルコートで、『境界線のないサッカー大会』と題されたイベントが開かれた。主催したのはサッカーJ1リーグの「湘南ベルマーレ」。「サッカーは年代や性別、国籍もすべての垣根を越えるチカラを持っている」という理念のもと、初開催された大会を取材した。
『境界線のないサッカー大会』は、「ボールを追いかけることで、誰もが自然と笑顔になり、一体感を生み出す。そこには年齢や性別、国籍、障がいの有無など関係がない。皆が一緒に楽しめるのがサッカーの素晴らしさ」を実践すべく、開催された。
運営を担当した同クラブアカデミーの片瀬雄介コーチは、こう話す。「昨年、ベルマーレのスクールのマニラ校(フィリピン)開校に伴い、同地に駐留した際、現地で大人も子どもも、男の子も女の子も一緒になって裸足でサッカーを楽しんでいる光景を見て思ったんです。これこそ“誰でも楽しめる”サッカーの本質じゃないかと。日本では、体格の違いなどで『危険だから』と、年齢や性別で区切っている場面ばかり。それなら危険にならないルールや誰もが楽しめるルールでやればと」。
全員が楽しめるルールを相談
この日集まったメンバーは、2歳児から40〜50代の家族連れら約20人。障がい者の参加はなかったが、外国人が1人参加した。全参加者は2チームに分かれ対戦。「誰もが安心して楽しめる」を約束事とし、ルールは自分たちで話し合い決めていく。始めてすぐに小さい子がなかなかボールに触れないと、ボールを2つにして1つは3歳以下専用にしたり、女の子(女性)がゴールすると3点などルールを追加。泣いていた子どももボールが来ると夢中で追いかけた。
英国から来日し会社の同僚に誘われ参加した男性は、「すごく楽しい。海外では子どもや女性らも一緒に楽しむことはよくある。自然にフェア精神を学べて、友人も増える」と話す。
家族で参加した母親は、「親子で一緒にできる機会はなかなかない。すごく気持ちいい」と、子どもを抱きかかえたまま果敢にシュートを打つシーンも。
片瀬コーチは、「今回は障がい者の方の参加がなく残念でしたが、皆さん楽しんでくれたよう。サッカーの楽しさをより多くの人に知ってもらえるように続けていきたい」と語った。
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