厚木市はこのほど、本厚木駅のバスセンター東側付近(中町2-2地区)への市庁舎移転等を盛り込んだ「厚木市複合施設等整備基本計画」を策定した。同計画によると約9000平方メートルの敷地に市庁舎・中央図書館・子ども科学館(未来館)等の市施設をはじめ、国・県の行政施設が集約される。現施設の老朽化や人口減少へ対応するもので、複合化による建築費や維持管理費の削減も進め、2025年度の整備完了をめざすとしている。
厚木市では2017年7月に市役所の建替えの必要性などを検討する厚木市庁舎建設等検討委員会を発足。翌18年5月、同委員会は中町2-2地区(中町1丁目付近)を移転地として提言した。
市は複合施設化を方針として定め、18年11月に厚木市複合施設等整備検討委員会が発足。同委員会から昨年7月に整備に向けた提言書が提出され、市は10月に厚木市複合施設等整備基本計画案を発表した。
パブコメに635件
基本計画案の発表に合わせ、市は昨年10月・11月にパブリックコメントを実施。これまで実施されたパブリックコメントで最多となる176人・16団体から、635件の意見が寄せられた。
策定にあたり条例・計画等に反映された意見は39件。バリアフリー対応や浸水対策などが新たに拡充された。市都市整備部市街地整備課は「市民からの注目も高く、災害対策に関する意見も多く頂いた。前向きな意見が多く、ご理解を頂けたのでは」と話した。
※パブリックコメント635件は、厚木市ホームページの市政・広報ページ内の「広報・広聴」から全件の閲覧が可能。
2025年度完了をめざす
基本計画によると複合施設の延べ床面積は約4万8700平方メートル。市庁舎・図書館・子ども科学館(未来館)・消防本部に加え、県から入居方針が示された県央地域県政総合センターや厚木県税事務所ほか、利用者の利便性向上などのため、更なる国・県の行政施設の入居を図っていく。
また複合施設整備の基本理念を「いい日々、いい時間。」とし、市民が気軽に立ち寄り、充実した時間を過ごすことができる「サードプレイス」(家と職場・学校の間にある第3の場所)の創出をめざすという。
建築工事費の概算は約224億円。国と県の部分を除いた市施設分が約174億円となる。整備手法には、民間活力を最大限に活かしやすい等の点から、設計、施工と維持管理・運営を別発注する「DB+O方式」を選定。2025年度の整備完了をめざす。
移転決定には条例改正が必要
基本計画は策定されたが、移転決定には厚木市役所位置設定条例の改正が必要。市議会2月定例会議に改正案が上程される見込みで、改正には出席議員の3分の2以上の同意が必要となる。
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