厚木市船子の社会医療法人社団三思会(野村直樹理事長)東名厚木病院が3月27日、神奈川県から「神奈川県がん診療連携指定病院」に指定された。県央地区(厚木市・愛川町・清川村を含む5市1町1村)では初めての指定となり、県内の指定病院は12病院となる。同院の山下巌院長に指定までの経緯と、これからの思いなどについて話を聞いた。
神奈川県がん診療連携指定病院とは、厚生労働省が定める全国で質の高いがん治療を提供する「地域がん診療連携拠点病院」と同等の機能を有するものとして、神奈川県が独自に指定している病院。5大がん(肺・大腸・肝臓・胃・乳)を中心としたがん治療(手術・放射線治療・化学療法)をはじめ、緩和ケア、地域連携などの視点から実績などで評価されるという。東名厚木病院の指定により、県全体の指定病院は4月1日現在で12病院(全体の4%以下)となった。
東名厚木病院は1981年に開院。急性期病院として地域医療を支えつつ、2011年に厚労省から地域医療支援病院に認定された。2017年には放射線治療室(リニアック)を完備し、内視鏡センターや緩和ケア病棟の開設、がん相談専門ダイヤルの設置など、包括的ながん治療を提供するために体制を整えてきた。また法人としても市内を中心に医療・保健・福祉施設など18事業所を手掛け、予防から急性期、リハビリ、在宅までをトータルに支える。
地域医療を推進
今回の指定を受け、27日には県庁で授与式が行われた。山下院長は「院内での発案から取得まで6年。医師だけでなく、コメディカルスタッフみんなの力で指定を受けられた。診療から治療、緩和まで、医療の質を確保し、今後はがんゲノム医療にも力を入れたい」と喜び気を引き締めた。
山下院長は厚木病院協会の会長でもあり、地域医療構想の推進にも力を入れている。「地域でがん治療を完結できることで、患者さんの負担も減ります。地域医療を守るため、地元の開業医の方々と連携し、すべての人に適切な治療ができる環境を作っていきたい」と話した。
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