厚木市中町の新興ムエタイジムに所属する大田拓真さん(21)、一航さん(19)の兄弟が9月12日、後楽園ホールで行われたムエタイイベントで共に勝利した。
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兄・拓真さんはWBCムエタイ日本統一フェザー級タイトルマッチに王者として挑んだ。「タフな挑戦者だったので、やりづらさはあった。もうちょっとうまくできたかな」と試合を振り返る。本来は右手で構えるオーソドックススタイルの拓真さんだが、今回の試合では、サウスポースタイルで臨んだ。「相手が左から入る攻撃が多いので、サウスポーだとやりにくくなる。実際にやりづらそうだったので、そこは良かった。ただ、完封はできなかった感じ」と感想を話す。
次の目標については「強い人と戦って知名度を上げていきたい」と言うと、「試合中に右も左もどちらも使えるような、なかなか他にはいない面白い選手になりたい」と独自のスタイル確立に向け意気込む。
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弟・一航さんは、WBCムエタイ日本統一バンタム級王座決定戦に挑んだ。試合はドローで、最終的にチェアマンにより一航さんの勝利が決まった。「内容は悪くなかった。これまで距離を取って戦う相手に苦戦してきたけど、今回は距離を詰めて戦えた。ただ、終盤にもっと詰めて戦えていたら、もっと面白い試合になった」と振り返る。
今回の勝利で、一航さんは3本目のベルトを獲得した。所属する新興ムエタイジムでも3本のベルトを持つ選手はいない。「とりあえずジムの中では一歩リードですね」と笑う。「ベルトを取ったからには負けてはいけない。どんな相手が来ても勝てるようにしたい」と気を引き締める。
試合を振り返り、同ジムの坂上顕二会長は、拓真さんについて「自分なりに新しい戦略を考えながらやっていて、今回はタイトルマッチと言うことで、心配もあったが、試合はいつものペースで立派な防衛戦だった。世界を想定して頑張っていってほしい」と期待を寄せる。
一航さんについては「もっと早く結果を出せるポテンシャルがあったが、今回の試合で一皮むけた。強敵を相手に気持ちで一切負けていなかった。相手のレベルは高かったが、常に強気な姿勢だった。立派な三冠王になった」と喜んだ。
最後に坂上会長は「ジムの後輩を引っ張っていけるような、強いだけではなく、人格も備わった選手になっていってほしい」と話した。
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