近年里山で吸血被害が多い「ヤマビル」。これからの梅雨時期は、ヤマビルの活動が活発になってくる。愛川町の仏果山や高取山の登山道入り口に今年春先から、地元団体がヤマビル忌避剤や塩の入った「ヤマビルファイターBOX」を設置。山に入る際の忌避剤利用を呼び掛けている。
これは、愛川町を拠点にアドベンチャーレースなどを企画・運営する「Aichan Adventure(あいちゃんアドベンチャー)」が、昨年度の行政提案型協働事業として町と協働で設置したもの。利用者が多い登山道の入り口を中心に、8カ所設置されている。
箱の中には忌避剤が入っており、靴や靴下など足元に付けることで、ヤマビルの吸着を防ぐ。また、箱に入っている塩は、下山時に付いていたヤマビルに直接かけて殺すためのもの。吸血したヤマビルは産卵して増えるため、下山時に確認することで、生息域の拡大を防ぐことにつながる。担当の町産業観光課では「山の入り口と出口でしっかり対策することで、人里へ運ばないようにしていきたい」と話す。
かつては山奥の森林が生息地だったヤマビル。シカやイノシシ、サルなどの野生動物が宿主となって生息域が広がったといわれており、血液の凝固を防ぐ成分や麻酔成分を出しながら吸血するため、除去してもしばらく出血が続く。体長が小さく、十分な注意が必要だ。
愛川町以外でも、厚木市では東丹沢七沢観光案内所など3カ所で忌避剤が利用でき、ハイキングコースの定期的な清掃を行っている。清川村でも、登山道への忌避剤設置や、ヒルを殺す薬剤の噴霧器等の貸し出しを行っているほか、6月13日(日)にはクリーンキャンペーン・ヤマビル駆除を実施。自宅周辺の道路などで雑草や木の除去などの協力を呼び掛けている。
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