その道で第一人者と目されている技能者を厚生労働大臣が表彰する「卓越した技能者の表彰」(通称/現代の名工)。厚木市山際で瓦店の会長を務める松枝康雄さん(60)がこのほど受賞し11月29日、小林常良厚木市長に受賞報告をした。
松枝さんは「共同作業が重視される瓦施工で、人との信頼関係を大切にし、多くの建築物に携わってきた。受賞は一つの励みになります」と話した。小林市長は「名誉ある賞の受賞おめでとうございます。今までも県や市から多くの表彰を受けており、我々も嬉しく思う。これからも現代の名工として、職人らの励みとなる仕事を続けて下さい」と激励した。
「調和」を意識
松枝さんは、これまでに厚木市三田の清源院など地元の建築物のほか、三浦市の修道院、皇居東御苑の高麗門など、さまざまな建築物に携わってきた。瓦の魅力を「機能として耐久性があり、日本人として魅かれる美しさがある」と話す。瓦を葺く際に意識しているのは建物との「調和」。「大工の作ったものにどうやって合わせていくのか。器用ではなく、一つひとつきちんとやって積み重ねていくことで良いものができる。作る過程でプロ意識を持ってやっている」と話す。
現在は会社を息子に引き継ぎ、現場に出ては若い職人たちと積極的にコミュニケーションをとりながら瓦施工にあたる。「この仕事は声をかけていただかないとできない。体力勝負でもあるが、できる限り現場でやり続けたい」と話した。
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