本紙1月28日号で紹介した「火災増加 愛川で約2倍に」の記事で、愛川町の2021年の火災件数が16件と前年から7件増加したと報じた。愛川町消防本部によると、「近年のアウトドアブームで河川敷利用者が増えたことによる火事が増えている」と話し、たき火からの火災は昨年6件発生している。
一方、キャンプの現場は実際にどうなのか。約2万1千人のソロキャンプ愛好家(キャンパー)から成る日本単独野営協会の代表理事を務める小山仁さんに話を聞いた。
「とても心外」
小山さんは「火災件数が増加したのは事実だと思う。しかし、火事を出すのは、火の扱いを知らなかったり、学びもせずにたき火をしたり、焚き逃げをする人たち。一部の人たちの行為で全てのキャンパーが悪く思われるのはとても心外です」と話す。
小山さんがソロキャンプを始めた12〜13年前、中津川の河川敷も焚き逃げや粗大ごみ、産業廃棄物の不法投棄が多かったという。このままだと「行政が河川敷を閉鎖しかねない」と思った小山さんは、一人でごみを片付け処分していたが、「一人の力では太刀打ちできる量ではなかった」と一度断念。全国にも同じ想いのキャンパーがいるはずだと、SNSなどで仲間を募って同協会を立ち上げた。
火事を防ぐために
それからは、地域に受け入れられるように活動を進めてきた。県に許可を取り、自主的に河川敷の清掃活動を行ったり、冬の火事の原因になりやすいススキの立ち枯れを防ぐために、夏の暑い時期に全てのススキを刈り取ったり、安全にキャンプができる環境づくりに努めてきた。人の背よりも高く伸びるススキを刈ることは、不法投棄の防止にもつながっているという。
小山さんは、「マナーの悪い人が一部に存在しているのも承知している。悪い人がいるからできないと諦めるのではなく、そうならない環境を作っていきたい。精力的に活動を広げていき、河川敷の火事は絶対になくします。温かい目で見守っていてほしい。キャンパーを増やした方が、地域は良くなると思ってもらえるように今後も活動していきたい」と話す。
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