段ボール製造・加工販売の田中紙業株式会社(本社・東京都/厚木工場・上依知)と、厚木市飯山にキャンパスを構える東京工芸大学の田村裕希ゼミ生による新製品開発プロジェクトがスタートした。学生のアイデアをもとに段ボールを使った新たな製品開発に取り組む。
同社は、市場競争激化の状況に対応しようと、受け身の体制から提案型のビジネススタイルに力を入れてきた。そこで、自社のPRをかねて作った段ボール製のキャットハウス「猫ちぐら」やキャットタワーなどを生み出してきたが、技術をアピールするためにはさらなる斬新な製品を作る必要があった。田中伸尚専務は「猫カフェなどで受注もあり、私たちの技術のアピールにつながっている。今後さらに販路拡大のためにも若い人たちの感覚が必要と考えた」と話した。
現場を知る
4月4日、学生ら22人は同社の厚木工場を訪れ、1回目のミーティングを行った。学生らは会社の概要説明を受けた後、工場で段ボールへの社名印刷やカットの様子、ラインに沿って折れる加工工程などを見学した。製品に触れ厚みや折れ具合を確認したり、写真を撮るなど熱心に取り組む姿があった。保坂一成さん(4年)は「加工技術力など知った。今はまだアイデアは出ないが、想像したものがしっかりとできると思った」、井尻歌衣さん(院生2年)は「展開図の説明など、自分が取り組む研究と繋がるものがあった。今回のプロジェクトに参加してよかった」と話した。田村准教授は「学生たちは現場を見ることで、想像力が膨らんだはず。これから様々なアイデアが出てくると思う。商品化できるものを提案したい」と話した。田中専務は「私たちにはアイデアに限界がある。学生の力を借りて、新しい製品開発につなげていければ」と期待した。今後のスケジュールは未定、両者で調整をしていくとしている。
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