「ゆめのシステムプロジェクト」で水田耕作の講師を務める 人見 昇さん 厚木市鳶尾在住 75歳
「水耕の楽しさ教えたい」
○…地元の稲作を守り発展させるNPO法人「ゆめのシステムプロジェクト」で、後継者を育成する役目を担う。ひょんなことから出会った同法人の理事長から依頼され、今月からスタートを切った。「早く会得するために、自分でできることはやってほしい。失敗を怖がらずに、楽しくやることが長続きするコツ。だから夢中になりすぎたら悩んだりするからかえってダメなんだよ」と、豪快に笑う。
○…栃木県那須町の出身。自動車修理工や建築業を経て運送業に転職し、昨年退職した。その間20代半ばで結婚を機に市内上荻野に住んだ。5年ほど前に、今回同法人と合流した「荻野の美田を守る会」に入会し、水耕に携わるように。それまで農業に触れたことはなく、同会で会員と一緒に作業しながら独学で勉強。自然農の実践者、故・川口由一さんに傾倒。従来のやり方にとらわれない理論的な方法を実践し、数年で周りからも認められる存在になった。「昔苦労しても今は苦労しないやり方がある」とニンマリ。
○…夫人と二人暮らし。水耕以外の趣味を尋ねると、「畑」と回答。「『夢中でやらなくていいじゃん』て女房に言われるんだけど、『ひまつぶし』と答えるんだよ」。テレビを見たりゴロゴロするのは嫌いなようで、好きなことをすると農作業に。「自足はいらないけど、自給はめざしたい。理想は物々交換。お金が絡まなければ争いは起きないから」。
○…最近は、ある日突然スイッチが入り野菜作りを始める人が多いと指摘。「そういう人たちが楽しんで続けられるように、参考になるシステムを作りたい」と意欲を示す。「農業は変わってきていて、個々でやる時代ではない。新しい農法を後世に繋いでいきたい」
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