愛川町の中津地区に伝わる伝統民具「中津箒(ほうき)」の手作り教室が、国登録有形文化財「古民家山十邸」(中津)で8月11日に行われた。
旧中津村(現愛川町中津)では、明治初期から昭和20(1945)年ごろにかけて箒作りの文化が栄え、県下でも有名な産業に発展した。一帯には座敷箒作りをなりわいとする職人が多くいたほか、多くの農家の畑では原材料となるホウキモロコシが栽培されていたという。
教室には、伝統的な箒文化の伝承に取り組む株式会社まちづくり山上が協力。埼玉県や都内など、町内外から参加した6歳から77歳までの27人は、町内で栽培されたホウキモロコシの穂や茎を使い、ミニサイズの箒作りに挑戦した。
箒作りは糸を巻く強度や間隔で編まれ方も違ってくるため、参加者は工夫しながら30分程度の体験に熱中していた。体験を終えた参加者からは「編む糸の間隔を空けたり狭めたり、糸の色でも雰囲気が変わるのが面白い」「中津箒のことは知らなかったけど、作ってみると使いやすそうだなと思った。頑張って掃除に使います」などと振り返った。
教室を開催した町スポーツ・文化振興課の小宮侑史副主幹は、「教室がきっかけで古民家山十邸にお越しいただき、手づくり体験を通して中津箒、古民家山十邸の魅力が伝われば」と話した。
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