厚木市民朝市出店者組合の組合長を務める 伊藤 洋文さん 厚木市温水在住 66歳
感謝の気持ちを原動力に
○…「地元のみなさまに支えられてここまでこれました」。そう話す言葉には感謝の気持ちが溢れている。今年で50周年を迎える厚木市民朝市の出店者組合で組合長を務める。「組合長になって5年。偶然にも50周年という記念すべき年を迎えられて、本当にうれしい」。朝市50周年記念フェアの企画や、出品者として野菜の準備に奔走する日々を送っている。
○…父親が初代朝市のメンバーだったことから、販売を手伝うなど高校生の時から関わってきた。「最初は『いらっしゃいませ』を言うのも恥ずかしくて」と話すが、それでも回を重ねるごとに、地域の人たちとの交流や、温かい雰囲気に引かれていった。「気が付いたら組合長になっていて驚いています。それでも任されたからには責任感を持って盛り上げていきたい」と朝市への深い愛情がにじむ。
○…生まれも育ちも厚木市温水。代々続く農家に生まれ、幼い頃から農業が身近にあった。「仕事で忙しい両親を見て、自然と自分も継ぐものだと思って張り切っていました」と家業に誇りを持ち、高校卒業後は市内の東京農業大学に進み、農業を学んだ。現地の農業を学ぶため23歳で渡米。「実務的なことより、精神修行のようなものでした」と苦笑いする。帰国後は父親の農園を継ぎ、厚木市で家族とともに新鮮な野菜を日々消費者に届けている。
○…自宅では、妻と息子夫婦、そして小学生の孫2人と暮らす。「趣味はもうないな」と笑うが、自宅の前で自転車に乗る孫の姿を見て「日々孫の成長を感じられるのがうれしい。今では孫に遊んでもらう立場」と顔をほころばせる。「朝市を楽しみにしてくれる人のために、記念フェアを成功させたい」と朝市への準備に余念がない。
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