向上高校の男子バレーボール部(三浦光広監督)が来年1月に行われる「第64回全日本バレーボール高等学校選手権大会」に初出場する。部員わずか18人の少数精鋭チームが、伊勢原市民の期待を背に全国で躍動する。
毎年3月に行われていたことから「春高バレー」の名で知られるこの大会。前回から1月開催となり、3年生にとって最後の大舞台になった。強豪チームの熱戦に注目度も高く、この大会から日本代表や世界へ羽ばたく選手も多い。
向上は、100チームが参加した県予選・男子の部で準優勝となり、市立橘(川崎市)とともに全国へ駒を進めた。向上の春高出場は1965年の創部以来、初めて。三浦監督は「一人ひとりが自分の役割を理解し、よく戦ってくれた」と選手をたたえる。
転機はI・H(インターハイ)
春高バレーの選手登録は18人。部員の大半がベンチ入りとなる向上は、選手層の厚いチームとは言いがたい。だが、11人の3年生がこれまでチームを支えてきた。須藤凌主将(大和市立引地台中)をはじめ、5人が各年代で県選抜を経験。内藤聖人選手(成瀬中)と柏木智幸選手(同)は、中学で全国大会に出場している。
そんな”黄金世代”の活躍もあり、今夏はインターハイにも初出場し、全国で1勝をあげた。しかし、須藤主将は「全国に進んだだけで満足してしまった。しっかり練習していれば、もっと上までいけたと思う」と悔しさをにじませる。
「インターハイが一つの転機になった」と三浦監督。チームの目標もそれまでの全国出場から「全国の上位進出」に。選手の目の色も変わった。現在、本大会を見据え、ハードな練習の日々が続いている。
チームの平均身長は177cm。三浦監督は「出場チームの中で一番小さいのでは」と話すが、高さのハンデは粘りあるレシーブと素早い攻撃で補う。「一番の武器はチームワーク。少ない人数だからこそ、皆が手を取り合い、心一つに頑張っている」と須藤主将。「この仲間と再び全国に挑めることに感謝して、全力で戦います」と誓った。
本大会は12月4日に組合せが決まり、1月5日に東京体育館で開幕する。
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