日向地区にある谷戸田に現在、高さ5mの巨大かかしが立っている。これは谷戸田で稲作を行っている市民によって製作されたもの。愛らしい表情で鳥獣から稲を守るその姿が、付近を訪れた人を楽しませている。
市は日向地区の休耕田28アールを借り上げ、農業体験や環境保全などを目的とした事業「伊勢原市オーナー制度」を2001年度から実施している。毎年、5月から10月にかけて「オーナー」と呼ばれる公募で集まった参加者たちがこの谷戸田で田植えから収穫、脱穀までを行っている。
巨大かかしは今年9月9日に約20人のオーナーが端切れなどの材料を持ち寄って製作。派手な衣装をまとい、足を開いて弓を射るポーズをとっている。
珍しい姿をしたかかしにカメラを向ける人の姿なども見られる。谷戸田では、これまでもかかし製作は行われてきたが、関係者によると、これだけ大きいサイズは今回が初めてだという。
来年も
谷戸田では、6月に田植えが行われ、現在は色鮮やかな稲穂が辺りを覆っている。市農政課の委託を受けてオーナー制度の運営をサポートしている、NPO法人伊勢原森林里山研究会の山口寿則理事長は「稲を食べに来るスズメだけでなく、丹沢から下りてくるツキノワグマにも効果があるのでは」と期待を寄せる。
稲の収穫は10月上旬ごろ。山口理事長は「巨大かかしは稲穂を守るために作られましたが、日向の風物詩として多くの人たちに見て、楽しんでいただけたらうれしい」と話している。
里山研究会によると、巨大かかし作りは来年も行う予定。
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