伊勢原・秦野で活動する「さんろく会」(栗原千恵子代表)が今年度50周年を迎え、1月23日に秦野市内で記念式典が行われる。昨年6月には食育推進ボランティア表彰の内閣府特命担当大臣表彰も受けた同会。社会的な評価の一方、会員不足の問題を抱えている。
さんろく会は食生活の改善など公衆衛生の担い手として1962年4月に発足。秦野保健福祉事務所(現在)を拠点に活動が始まり、当初は、県が実施する指導者講習を受講した会員が地域で料理教室や健康講座などを開いてきた。「さんろく」とは発足時の会員が昭和36年に講習を受けたことにちなんで付けられたもの。
「地域の健康は地域の手で」という気運が年々高まるなか同会は1986年、伊勢原市食生活改善推進団体(食改)と秦野市食生活改善推進団体の2支部体制になった。
現在、伊勢原市食改には61人が所属し会員のほとんどは女性。12年度は「私達の健康は私達の手で」「おいしくたのしく健康に」をスローガンに活動する。
会員は市内6地区に分かれ、各地の公民館を拠点に料理教室を開くほか、小中学校PTAを対象にした講習会なども行っている。また、市や県からの委託事業も行うなど活動は幅広い。
市の協力が不可欠
ここ数年、会員不足に悩まされ05年度にはおよそ120人いた会員も7年で半減した。仕事を持つ主婦が増えたこと、家族の介護などで脱会しなければならない会員が増えたことなどが主な原因だ。
会費がかかるのも、会員が増えない理由の一つという。同会は公共の使命を担う団体として市から交付金を受けている。一方、会員は栄養士など専門家を招いて勉強会も開いており、年会費2500円はこうした活動にあてられる。役員の亀井素代さんは「お金のかからないボランティアや趣味があるなか、会費はネックになるのでは」と語る。
ではこの現状をどう打開するか。木村恵子会長は「道灌まつりなど大勢が集まる場所にもっと出て活動を知ってもらいたい」との考えを示す。また「子育て中の主婦の方が指導者講習を受けやすいよう、会場に託児所を設置することなどを市に要望したい」と話す。
これに対し、健康管理課の岩田孝課長は「市としてできるサポートを検討していきたい」としている。
市では今年6月から12月にかけて、受講すれば食改に入会が可能となる「ヘルスメイト養成講座」を開講する予定。
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