きょう8月23日、市民文化会館で教育をテーマにした講演を行う 城所 卓雄さん 池端出身 67歳
中学の英語が人生決めた
○…次代を担う若者を考えた時、世界との向き合い方は、必ず触れておきたいテーマだ。小中高生・教職員・保護者が対象の講演会だが、特に思いを伝えたいのはやはり子どもたち。「自己の内面を磨くためにも、まずは、勉強の大切さを伝えたい。残り一週間の夏休みだって、日々勉強が大切」と強調する。グローバル化した時代をどう生き抜くか。伊勢原出身の外交官として世界を渡り歩いた42年間の経験をもとに語る。
○…平塚に生まれてすぐ市内池端へ移った。中学生のころは絵に描いたようなやんちゃ少年。授業中に仲間と教室を飛び出して遊ぶのも当たり前だった。そんなある日「勉強しなさい。明日でなく、今」と担任教師から英語を勉強するよう諭された。最初は抵抗感もあったが、裏紙に何度も何度も英単語を書いて暗記した。するとテストの点数も少しずつアップしていき、2年生の2学期には通信簿で「5」を取った。
○…「将来を決定づけるものに、いつ・どう巡り合うかは分からない。でも、私にとっては中学校での英語に間違いない」。言語を通じて感じ始めた異文化の風。厚木高校、東京外国語大学を経て、その後、外務省へ。2011年の退官まで、アジアや欧米各国に25年駐在。時の大統領と対等に意見を交わしたのも良い思い出だ。世界では日本人の誇りを持ち、堂々と自分をアピールすることが重要と考える。「おみやげを渡す時、『つまらない物ですが』はだめ。『絶対美味いから』でないと」
○…現在は、妻と2人で大磯に暮らす。退官した今も講演で全国をまわり、名古屋大学や東京大学では講師として後進の育成にも励む。「60代後半だから体もきついよ」と思わず本音も。だが、オフも休まず自室で勉強。アラビア語の習得を目指し、単語の暗記にペンを走らせる。「毎日勉強。積み重ねが人を大きく強くする」―。講演会で一番伝えたいことだ。
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