新学期が始まる4月は、交通ルールに不慣れな新入生や園児が路上に増え、交通事故の危険性が高まる時期だ。新生活の幕開けが悲しみに染まらぬよう、一人ひとりが交通事故を防止する意識を持たなければならない。
「県内の交通事故は13年連続で減少中ですが、伊勢原市は3年連続で増加中。今年度、幸い死者は出ておりませんが、見過ごせる事態とは言えません」。交通課交通総務係の小川久芳警部補はこう話す。
交通課によると、市内で発生した交通事故件数は2009年度が522件。以降、524件、531件、540件と増加を続け、今年度も499件(3月24日時点)と500件の大台に乗る見通しだ。
また、今年1・2月に市内で発生した交通事故件数は、昨年比で20件の増。小川警部補は「交通事故をなくすという、さらに強い意識を持つことが求められます」と話す。
今年度、市内では高齢者や自転車の事故が目立っている。これに対して伊勢原警察署では「年度替わりのこの時期は高齢者や自転車だけでなく、幼い子どもの動きにも細心の注意を払ってください」と巡回などで呼びかけている。
伊勢原署の調べによると、市内で2010年から13年の3・4月に発生した交通事故の発生件数を比較すると、どの年も4月の方が事故が多い(別表)。「道路標識や交通ルールに不慣れな児童や園児を守るのは、やはり大人であり、ドライバーです」。小川警部補は、自動車を運転する側の思いやりや、地域ぐるみの見守り活動の大切さを強調する。
4月中に交通安全教室
教育現場の対応はどうか。市内の小中学校では、新入生を対象に交通安全教室を4月中に全校で実施予定。また、新学期開始後は当面、各校の教員と地元自治会、保護者が連携して登下校時の見守りも行う。
市教育委員会の高橋正彦指導室長は「子どもの安全を守るためには、教員だけでなく地域の協力が不可欠。自転車の二人乗りなど、交通ルールを守らない児童生徒には声かけもお願いしたい」と話している。
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