景観と地域づくりのシンポジウムを3月8日に開催する「雨岳自然の会」理事長 吉羽 雅昭さん 岡崎在住 72歳
学ぶきっかけ作りへ
○…「『伊勢原っていいね』どうしたらそう思って貰える住み良い街になるのかをみんなで考えたい」。シンポジウムでは、自然や歴史をはじめ、生活や都市活動、今後完成する広域幹線道など、様々な景観を踏まえて、市民による景観・地域づくりを考える。パネルディスカッションには地域の若者を起用。先達を大事にしながらも「これからの伊勢原を作る若い人の声を聞きたい」と笑顔で話す。
○…東京農業大学の名誉教授で専門は土壌学や肥料学。実は生まれは東京都中央区「土の無いところ」で生まれた。東京農業大学へ進学したのは「近かったから」と笑う。しかし3年生で土壌調査に訪れた全国の戦後開拓地で、厳しい農業の現実を目の当たりにし、自分の恵まれた環境を反省。少しでも役に立ちたいという気持ちが勉学に繋がった。大学卒業後は研究室に入り、98年に教授に。東京農業大学第一高等学校の校長も務めた。中等部の校長時代に掲げたのは『知耕実学』。「夢を見つけることが大切。それがエネルギーになり、学ぶきっかけになります」と話した。
○…伊勢原に住んで50年。大学のオープンカレッジをきっかけに「雨岳文庫」の活動に参加。派生する形で自然環境の保全を通じた環境教育や街づくりを行う「雨岳自然の会」が発足し、初代理事長となった。食育を通じた次世代教育に力を入れるだけでなく、社会教育にも注力。「さまざまなものが進んでいる世の中、『便利=緑が無い』ではありません。自分たちに何ができるかを考えることが必要」とシンポジウムの意味も力強く話す。
〇…趣味は旅行と読書、少々の家庭菜園だが、大学などからの協力依頼もあり、まだまだのんびりはできない。「伊勢原は環境的にも良い所。それをみんなが感じ、考えていかなければいけません。ずっとお世話になってきた伊勢原に、自分のできることで恩返しをしていきたい」と微笑んだ。
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