相州で最初の自由民権運動の結社「湘南社」が創立されてから135年。これを記念して伊勢原市上粕屋の「雨岳文庫・山口家住宅」に有志による「自由民権の碑」が建立されることになった。
自由民権運動とは、明治時代に国民の政治参加を求めて、国会開設や憲法制定を掲げた政治運動のこと。湘南社は山口家8代目当主の山口左七郎が初代社長となり、1881年に相州で最初の自由民権結社として創立された。活動拠点となった山口家には多くの民権家が出入りし、新しい国づくり・地域づくりに尽力したという。左七郎は1878年に大住・淘綾郡(現在の伊勢原市全域と平塚・秦野・厚木市の一部、大磯・二宮町)の初代郡長となり、1890年に第一回衆議院議員に選出されている。
この左七郎の居宅であった山口家住宅は、約180年前の古民家として1998年に国の有形文化財に登録。住宅とその敷地、2万点近くに及ぶ文書や古美術品を総称して「雨岳文庫」と呼ばれている。特に自由民権資料は全国的にも有名で、現在の当主である匡一さんは「自由民権運動を農民などに広げていったことは、農村の近代化を進めたといってもいい」と話す。
自由民権の碑は、左七郎を後世に伝えようと、有志約20人で結成された「相州自由民権百三十五周年建碑実行委員会」により建立される。碑には雨岳文庫初代館長で民権研究家の故大畑哲さんの言葉「自由は大山の麓より」と刻まれる。6月5日(日)には除幕式が行われる予定。
雨岳文庫は毎週日曜日に一般公開されており、ゴールデンウィーク期間は4月29日(金)から5月8日(日)と連日公開される。入館料は300円(中学生以下は無料)。時間は午前10時から午後3時まで。
◆雨岳文庫
伊勢原市上粕屋862
【電話】0463・95・0002
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