伊勢原市大山の大山阿夫利神社下社境内に、シンボルモニュメントが設置され、4月24日には除幕式が行われた。このモニュメントは、昨年4月に「江戸庶民の信仰と行楽の地〜巨大な木太刀を担いで『大山詣り』〜」が日本遺産に認定されたことを記念してつくられたもの。設置することで、認定の周知と来訪者の増加をねらう。
下社の鳥居そば、大山からの眺望が利く場所に設置されたモニュメントは、納め太刀を担いで大山に参拝する若者の姿を表したもの。力強さを感じるブロンズ製の像で、高さは台座を含め約2・3m。製作費362万5千992円は、文化庁の補助金を活用した。
市では、設置による新たな観光スポットの創出と、来訪者が撮影した写真のSNSなどを通じた拡散を狙いとしている。
「参拝者たちの思いを考え、黙々と作り上げました。訪れた人たちがこの像を身近に感じ、一緒に写真を撮ってもらえたら」と、制作した市内在住の彫刻家・重田恵美子さんは話す。
完成除幕式には、伊勢原市日本遺産協議会会長でもある高山松太郎市長をはじめ、大山阿夫利神社の目黒仁宮司、施工を担当した有限会社奥井石材店の奥井英雄さんら多くの関係者が出席。幕が取れ、モニュメントの姿が現れると、大きな歓声が上がった。高山市長は、「日本遺産認定からちょうど1年。この1年で伊勢原市は大きな注目を集めてきました。協力いただいた多くの人に感謝するとともに、さらなる発展に尽力したい」と挨拶した。
「大山詣り」とは
日本遺産は、地域の歴史的魅力や特色を通じて、日本の文化や伝統を語るストーリーを文化庁が認定するもの。2020年までに100件の認定を予定しており、伊勢原市の「大山詣り」を含む37件が認定されている(4月25日現在)。
大山詣りは、江戸の職人たちが講をつくり巨大な木太刀を担いで運び、滝で身を清め、山頂を目指すという大山信仰。認定されたストーリーは、大山詣りを中心に、大山・日向地区の神社仏閣や、先導師、大山講、名物である大山こまや豆腐など21の文化財で構成。先人たちの思いを体感できる作りになっている。
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