東海大学(山田清志学長)と神奈川県住宅供給公社(浅羽義里理事長)が連携し、市内八幡台の伊勢原団地12号棟を学生入居用にリノベーションする改修事業が進められている。入居開始は来年4月の予定で、学生と地域をつなぐ拠点として地域コミュニティスペースを新設するなど、団地周辺地域の活性化をめざす。
この取り組みは、東海大学と県住宅供給公社が昨年1月に締結した、「団地利活用で地域創生を目指す連携協定」に基づくプロジェクトの第1弾。
公社が所有する伊勢原団地は築54年が経過し、空き住戸も増えていることから、12号棟(32戸)の一般向け賃貸の用途を廃止し、団地の集約を決定。東海大学工学部建築学科の学生と大学院生が提案したリノベーション案をもとに12号棟を改修し、湘南キャンパスや伊勢原キャンパスの学生に入居してもらうための建物を整備する。
リノベーション案を募集したコンペには、建築学科の学生や大学院生でつくる3チーム・9人が参加。昨年9月に学内の講評会が行われ、最優秀賞に茂木涼介さん(大学院1年)、幕内稜也さん(同)、相沢悠斗さん(3年生)のチームが提案した「八幡台横丁〜ユニットと横丁が与える育成型団地〜」が選ばれた。同チームの代表を務める茂木さんは、「横のつながりをつくることをテーマに、人との距離感が近く自然と会話が生まれる空間を意識した」と話す。
最優秀賞の提案をもとに、その他のチームの案も盛り込みながら、設計事務所との打合せや工事監理などにも学生が携わる。今年8月ごろから改修工事に入り、来年4月の入居を見込む。
プロジェクトの責任者を務める、建築学科の山崎俊裕教授(63)は、「地域との連携などソフト面を含めて、学生たちが考える貴重な経験になった。新しい住まい方につながる集合住宅を実現したい」と話す。
公社によると、リノベーションされる12号棟の住戸は2人部屋で、最大で50人から60人程度の学生が入居し生活する予定だという。
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