市内下糟屋の水田で、かわいいアヒルのひなたちがピヨピヨ鳴きながら泳ぎ回り、害虫や雑草をついばみながら米作りに奮闘中だ。加藤花園を営む加藤重治さん、京子さん一家が行うアヒル農法が注目を集めている。
加藤さん夫婦は現在、エディブルフラワー(食用花)などの花き栽培を中心に営む。娘の棚橋蘭さんが中央農業高校の教員として勤めていた縁で、アヒル農法を知り、2019年から無農薬のアヒル米作りを始めた。
アヒルはその温厚な性格から集団で行動し、人にも慣れやすいという。また、アヒルは、稲とともに大きく成長し、害虫や雑草を食べる量などもアイガモより多くなるとされている。さらに、水かきが大きいことから泳ぎ回ることで水田内に酸素が行きわたり、土が稲の株元に寄って倒れにくくなるなどの効果もあるようだ。
日中は鳴き声をあげながら、せっせと田んぼの中を泳ぎ回るアヒルたちを一目見ようと近隣の住民や保育園・幼稚園児などが散歩のついでに訪れている。
加藤さんらは6月7日に田植えを行い、稲が定着した7月5日に16羽のアヒルのひなを放した。アヒル米栽培用の約10アールの水田にはイタチなどの有害鳥獣の被害を避けるため電気柵とネットで囲い、カラスやトンビの被害を防ぐために糸を張り巡らせた。
アヒル米として生産しているのは「はるみ」で10月ごろに約500kgの収穫を予定している。アヒルによる効果で通常の田に比べて獲れ高は若干多めになるという。
京子さんは「大山を見渡す田んぼとかわいいアヒルのおかげで地域の方々の憩いの場となっています」と話した。
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