1923(大正12年)に発生した関東大震災から100年。首都圏に甚大な被害をもたらしたこの震災は災害対策の出発点ともなった。市では8月18日(金)から21日(月)まで文化財フェスタ「関東大震災100年〜資料でみつめる伊勢原の災害〜過去・現在・未来」を開催する。
関東大震災は関東一円で死者・行方不明者あわせて10万5385人、家屋被害37万2659戸と甚大な被害を及ぼした。
当時の伊勢原は、伊勢原、大山、高部屋、比々多、大田、成瀬、岡崎の7地区で人口は1万9824人、3401戸。住宅被害は全壊が1615戸、半壊が924戸、全焼9戸、流出その他が58戸だった。家屋倒壊率は県全体の平均28・76%を大きく上回る47・68%。沖積層地盤の多い大田地区で84・34%、岡崎地区で76・36%と高い倒壊率となった。大山地区では丹沢山塊の岩質の影響で7・50%と倒壊率は低かったが、その後の山津波(土石流)などで大きな被害を受けている。
死者は128人、負傷者は129人。大山、高部屋地区では土石流による死者が伝えられるが、大部分は倒壊家屋による圧死とされる。大山地区(320戸)では戸数に対する死者は11人と死亡率は高く、石積、石垣の崩壊に伴う被害と推測されている。
多彩な企画展示
文化財フェスタでは中央公民館を会場に、市内に発生した地震、噴火、水害などを中心とした災害にまつわる文書や石碑、遺跡などの歴史資料に焦点をあて、さまざまな企画を実施する。主催は伊勢原市地域文化財保存活用協議会。時間は午前9時から午後5時までで無料。
会場では市民団体の調査結果を中心とした展示を実施。展示は、伊勢原断層からみる地震災害(伊勢原郷土史研究会)、石造物にみる災害の痕跡(伊勢原市文化財協会)、私たちの出会った関東大震災(ISEHARA・おもてなし隊)、日本遺産大山詣りの道18コースと災害例(雨岳ガイドの会)、災害への備え「地震災害と水害」(市危機管理課)、関東大震災からの復興(市教育委員会)。
8月19日(土)には子どもから大人まで楽しめる「まが玉づくり体験教室」を開催。定員は40人で無料。20日には特別講演会を実施。第一部の歴史講演会(午前9時30分〜11時)では「関東大震災下の大山山津波」をテーマに文化財保護審議会委員の川島敏郎氏が講師を務める。第二部の災害対策講演会(午前11時15分から午後12時15分)は「富士山大噴火に備える」をテーマに市危機管理課職員が講演を行う。
問い合わせは市教育委員会教育総務課【電話】0463・74・5109へ。
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