文化審議会は11月24日、同会文化財分科会で「大山寺本堂」を国登録有形文化財に登録することを文部科学大臣に答申。これにより市内の社寺建築としては高部屋神社本殿、拝殿及び幣殿に次ぎ3件目の登録となる。
大山寺は江戸時代に隆盛を極めた大山詣りの最終目的地であり、開創は755年、奈良東大寺の初代別当である良弁僧正と言われ、鎌倉時代には源頼朝など、各時代の権力者により厚く信仰されてきた。
しかし明治初年の廃仏毀釈によって本堂は破壊。その後全国の信者たちの寄進により1885(明治18)年に再建された。本堂の彫刻は、中世から代々受け継がれる宮大工の名匠、手中明王太郎(てなかみょうおうたろう)による彫刻が施されていて、市文化財係によると、今回の答申では正面の木鼻部分に見られる龍をはじめとした彫刻が溢れるほど圧巻であることや、大山詣りの隆盛を今に伝える貴重な近代仏堂であることが「造形の規範となっているもの」という登録基準を満たしたことにより、建造物として国登録有形文化財になるという。
今回の大山寺本堂の登録により、市内の登録有形文化財は全部で11件になる。市文化財係の担当者は「国登録有形文化財になることで、文化財の修理などに活用できる補助制度を受けることができるので、改修費用などに充てていくことが考えられる」と話している。
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