伊勢原市消防本部(瀬尾篤消防長)が5月30日、4月に市内で発生した二つの救命活動について、消防功労者に対する表彰式を行い、感謝状を贈呈した。
桜台3丁目
消防本部によると4月2日、桜台3丁目の集合住宅の4階で足場組み作業を実施していた株式会社アルテック(横浜市)の識野淑世さんと明石優至さんが、窓越しに室内で倒れていた80代の女性を発見。呼びかけに対して反応がなく、足がかすかに動いたため119番に通報した。通報後、掃き出し窓の一部を破壊し室内に入り、玄関の鍵を開けた。識野さんは「約束の時間に訪れたヘルパーさんを介して娘さんに連絡して中に入った。助かって良かった」。明石さんは「皆の判断が遅かったら手遅れになっていたかもしれない」と緊迫した現場を振り返る。
同社の押木洋之課長は「日頃から社内で報連相を徹底している。今回はチームワークの賜物。女性が助かって良かった」と安堵した。消防長の代役で感謝状を贈呈した武樋修司消防署長は「いち早く対応していただき感謝している。おかげで女性を助けることができた」謝辞を贈った。
伊勢原小学校前
4月13日、少年野球チーム伊勢原フレンズが伊勢原小学校のグラウンドで練習中、交通事故の衝撃音を聞き現場へ駆けつけたところ、車内で意識を失っている40代の男性を発見。コーチら7人が協力して、ケガを負った運転手を車内から救出し、小学校のAEDを装着、事故現場の道路の交通整理などを手分けして行った。
チーム代表の秋山和彦さんは「被害者が助かって良かった。気付いたらコーチたちが行動していた。我々大人たちの行動が子どもたちの手本となればうれしい」と話す。
萩原拓耶、稲垣完両コーチは「男性の命が助かって良かった、何も考えず必死だった。チームワークが良く、一人ではできなかった」と振り返った。武樋消防署長は「勇気ある行動に感謝する。交通整理などもしていただき、二次災害を防げたことも良かった」と関係者の行動を称えた。
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