伊勢原市立大山小学校(海野真一郎校長)が創立150周年を迎え、6月1日に記念式典を行った。主催は創立150周年記念事業実行委員会(下山貴之委員長)。
大山小学校は1873(明治6)年、民家を利用して開校。移転や校舎の増築を経て1932(昭和7)年、現在の場所へ。17(大正6)年5月12日の校舎増築が今の開校記念日で、54年の伊勢原町合併で伊勢原町立、71(昭和46)年の市制施行で市立大山小学校に改称した。
この日の式典では、30年前の在校生85人が、120周年記念として埋めていたタイムカプセルの中身が当時の校長を務めた渡邉馨さんから返還された。当時1年生だった菊原由起さんは「1年生だったこともありタイムカプセルの意味を分かっていなかった。30年経ち、同級生らと当時の絵や作文を笑って見合えたことを幸せに思う」と話した。タイムカプセルには、30年後の自分にあてた作文や絵などが納められていた。
桜の木を植樹
150周年事業として、タイムカプセルの開封のほかに、校庭に桜の木を低学年、中学年、高学年と1本ずつ計3本を植樹した。植樹にあたり、老朽化した校庭の桜を伐採。その枝から記念品として木札を製作、在校生もやすり掛けで参加した。
植樹に関わった阿夫利睦の磯崎敬三さんは「開校当時に植えられたであろう桜の木で、長い間大山小の子どもたちを見守ってくれた。皆いろいろな思いが詰まった桜が子どもたちの手で生まれ変わり、感慨深い」と話す。ほかにも記念誌やバッグ、タオル、クリアファイルを製作。実行委員会によれば、記念誌など記念品の一部は、今後地元住民らにも配布されるという。
式典では現在の在校生が歌った校歌の映像が流れ、出席した当時の在校生が映像に合わせて一緒に歌い、中には涙ぐむ人の姿も見られた。また130周年記念として当時の在校生が宝箱に納めた品も学年の代表に返還された。海野校長は「下の名前で呼び合うなど、今の児童と同じで皆仲良しで、小さな学校ながら、長い歴史と太い絆を感じた」と話す。
同実行委員会は同校のPTA役員OBによる翠嶺会(下山会長)のメンバーが中心になって組織されたもの。3年前の11月頃から150周年に向けて企画を出し合い、準備を重ねてきた。下山会長は「『やるからには良いものを』という思いが皆の共通の認識だった。多くの人たちの協力のおかげで無事に式典を終え、ホッとしている」
親子3世代で周年事業に
自身も30年前に小学5年生だった下山委員長。タイムカプセルには30年後の自分にあてた作文を入れていた。「父親も120周年の時に実行委員で、150年で自分が委員長を務め、息子も今5年生。縁というか繋がりを感じる」と語る。
実行員会では、120周年記念にタイムカプセルに納めた品を受け取っていない卒業生に対し、「学校に連絡してほしい」と呼びかけている。
問合せは同校【電話】0463・95・2014へ。
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