大磯町の照ヶ崎海岸で9月7日、下糟屋の高部屋神社に伝わる「汐汲み神事」が行われた。
海の神・航海の神とされる「住吉三神」を祭る同神社では、三神が照ヶ崎海岸から上陸したと伝えられていることから毎年、例大祭に使う浜砂や海水、ホンダワラ(海藻)を照ヶ崎まで採りに赴く神事が行われてきた。平安時代から続き、廃仏毀釈で明治初頭に一度途切れたが、2017年に氏子らが復活させた。
この日は、所役を務める白装束の神社役員ら3人が海に入って浜砂・海水・海藻を採取して、浜に設置された祭壇に奉納した。
持ち帰った浜砂は9月15日(日)に行われる同神社例大祭の「浜砂撒きの儀」で清めの塩の代わりとして神社周辺に撒かれ、海藻は鳥居の注連縄に飾られる。海水は火難除けを祈願して、「鎮火水」として地元の消防団が地域を回る際に建物などに撒かれる。
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