浄発願寺(日向)の塚越慈徳住職がこのほど、4年ぶりに再開されたモンゴル慰霊訪問団に参加し、現地で遺骨収集の手伝いとともに、亡くなった日本人の供養を行った。
塚越住職は全国強制抑留者協会から声を掛けられたことをきっかけに、訪問団と共にモンゴルの首都ウランバートルから70Kmほど離れた場所にある慰霊碑や、日本兵が強制就労させられていた石切り場など遺骨が埋葬されている7カ所を訪れ供養を行った。
塚越住職によれば、戦時中1万7千人が強制労働を強いられ、1700人が亡くなり、1300の遺骨が帰国している。
今回訪れた墓地は、気温の寒暖差が激しいことや野生動物に荒らされて墓石が倒壊し、荒れ果てていた。「12月8日の開戦記念日に生まれたことを考え、私の使命ではないかと感じる。御霊には『ずっとこのままでごめんなさい。遺骨は無理だが皆の魂を日本へ連れて帰ります』と声を掛けた」と塚越住職は目に涙を浮かべながら語った。
また「モンゴル国民のほとんどが日本兵の働きや亡くなった事実を知らない。これからの両国の関係のためにも日本の若者にも正しい歴史を知ってほしい。協会では、民間の力で墓地の周りの柵の修復や墓地の建立などを行っている。今の現状を多くの人に知ってほしい」と呼びかける。
ウランバートルには日本兵が建てた施設が30カ所ほどあり、今も多くが残っているという。
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