伊勢原市民文化会館で10月31日、(一社)神奈川県高齢者福祉施設協議会秦野・伊勢原地区福祉施設連絡会(大津一洋代表理事)主催による「『注文をまちがえる料理店』のこれまでとこれから」をテーマとした福祉講演会が開催され、関係者や一般市民ら約250人が参加した。
同連絡会は15の法人で構成、月に1回ほど高齢者福祉の増進や介護の将来などについて情報交換を行っている。講演に先立ち大津代表理事は「自身の中で今日のテーマは受容と寛容だと思っている。講演を聞いて少しでも器の大きな人間になれるようなヒントが得られればと思う」と語った。
当日は元NHKディレクター、現在はフリーのプロデューサーとして活動する小国士朗氏が登壇し、小国氏が発案した認知症を抱える人たちがウェイターとして働くプロジェクト「注文をまちがえる料理店」について講演。オーダーや配膳を時々間違えてしまう認知症のスタッフを受け止め、許容する来店者の姿が映像などを交えて紹介された。
講演で小国氏は、世の中にある様々な課題は社会が受容できるかどうかの問題であるとし、「たとえ間違えたとしても、『まあいいか』と言える社会になれば、コストだと思っていたことが価値に変わることもある」と語った。
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