NPO法人たこ凧揚がれの代表を務める 川上 道子さん 高森台在住 73歳
自分の得は考えない
○…伊勢原とインドネシアとの国際交流や農業交流などを行っているNPO法人。3月10日から14日までインドネシアの大学生2人を受け入れ、市内農家などとの交流を企画。大山小学校では児童が取り組む大山菜について学ぶなどの交流を行った。
○…名古屋市出身。履き物店の末娘として育つ。小学校2年の時に伊勢湾台風の被害を受け、自宅は屋根まで水につかり、自身も水の中から助け出され、九死に一生を得た。「あの体験は忘れられない」。2007年に法人を立ち上げる。きっかけはバリ島在住の僧侶の妻である日本人との出会い。バリの霊山と大山に霊的なつながりがあり、参拝したいという事から交流が始まる。
○…同時期に、伊勢原の郷土玩具「あぶ凧」に後継者がいないことを知る。「起源は子どもをアブから守ることだったらしい。その思いに惹かれた」。バリ島でも凧を作る習慣があったことを知り、女性を介してバリ島の学校に凧を贈る。その後、バリ島の児童を伊勢原に招き、友好の証に柿の木を寄贈。自身がバリ島に出向いた際、農家の子どもたちが食べるために働いている状況を知り、「子どもたちが生きる希望をもって暮らせるような国にしたい」と、柿を通じた農業交流も2011年から始め、今回で国際交流12回、農業交流も10回を数える。
○…目の前に困った人がいると迷わず手を差し伸べる。「住み慣れた地域で最期まで暮らしたい」という声に応えるため、地元の協力を得て設立したNPO法人「一期一会」で理事長を務め、介護施設などを運営する。「自分の得になるようなことは考えていない」と断言。「バリとの交流と介護、頭の中はそれだけ。ライフワークです」とほほ笑む。
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