3月11日付で伊勢原警察署の第88代署長に就任した 田中 勝さん 警視 54歳
腰を据え働き 背中で語る
○…「県民と言うのではなく、伊勢原市民のための警察官を目指してほしい」。着任直後、130人の署員にこう訓示した。求めたのは3つ。「明るい職場」、「一人ひとりのきずな」、そして「初心忘るべからず」。伊勢原の安全、安心を守っていくために、最大限の連携と揺るぎない正義を強調した。「地域を守る責任に身が引き締まる思い。この緊張感を力に変えてまいります」と決意を語る。
〇…福岡県小郡市に生まれた。少年時代は水泳に明け暮れたスポーツマンで、中学時代は九州大会に出場するほどの実力選手だった。体力に自信があったことにくわえ、実家の質店によく姿をみせた刑事にあこがれ、「自分もかっこいい警察官になろう」と決意した。高校を卒業後、神奈川県警の採用試験に合格。神奈川を選んだ理由は、当時流行していたサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」を耳にしたことから。「知らない土地でしたが『茅ヶ崎』や『湘南』という歌詞の響きから興味が湧きましてね」となつかしむ。
〇…警察学校を卒業後は茅ヶ崎の独身寮に住み、大磯警察署に勤務した。結婚は27歳。同じ警察官だった妻と一緒になり、2人の子どもに恵まれた。39歳の時には大磯町に新居を構えた。これまで相模原や藤沢、小田原など県内各地で勤務したほか、警察庁で国会対応を担当したこともあった。「刑事にあこがれて入った世界で多くの仕事に出会い、そのどれもが重要で大きなやりがいがありました。この道に悔いはないですね」と充実した表情をみせる。
〇…趣味はツーリング。休日には1100ccの大型バイクで遠出するそう。「ですが、しばらくは市内をまわろうと思います。伊勢原のことをたくさん見てまわりたいですからね」。家族を大磯町に残し、市内の官舎に暮らす毎日。伊勢原に腰を据え、真摯に職責を果たす姿は、父親と同じ道に進んだ息子たちの手本にもなっている。
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