”自立と友愛”を胸に羽ばたく生徒たち
創立90周年を迎える県立伊勢原高等学校。『自立と友愛』を校訓として地域に愛される学び舎には、全日制・定時制合わせて933人が集まり、勉学をはじめ、部活動や仲間作りに励んでいる。
少子高齢化やAI技術の進歩など、この10年で大きく社会は変化している―。同校ではこれらに対応すべく、多彩な教育活動を展開してきた。
学力向上を中心に、平成28年には「授業力向上推進重点校」に指定され、外部講師を招くなど授業改革に関する先進的な取り組みを研究。また翌29年には「在県外国人等特別募集」も実施。現在では日本語を母語としない18人の生徒が同校に通い、国際化に向け学校全体に良い影響を与えている。
部活動
部活動が盛んで放課後になると多くの生徒の声が響く同校。ここ10年では女子バレーボール、男子ソフトボールをはじめ、ソフトテニスやライフル射撃、弓道などが全国区で活躍してきた。近年では女子バレー部の活躍が目覚ましく、平成27年と29年に春高バレーに出場。今年はインターハイに出場するなど、他部を牽引する力を見せている。
昨年度の進学実績は大学95人、短大31人が現役合格。専門学校や就職など、校訓の『自立と友愛』を胸に新たなステージへ羽ばたいていった。
90年のあゆみ開校
昭和3年、比々多村に産声をあげた教員2人、入学者24人の小さな小さな学校―。飯塚源太氏(1892〜1953)により創立された「私立伊勢原実科女学校」が伊勢原高校の前身となる。
当時の伊勢原には旧制中学も高等女学校もなく、遠方への通学をはじめ、高い競争率なども女学生と家族にとって深刻な負担となっていた。そんな思いを受けて、飯塚氏は私財をなげうち町内の大福寺本堂を間借りして女学校を開校した。
翌4年に伊勢原町に移管され「町立伊勢原高等女学校」に。さらに遅れること一年、昭和5年5月20日に資金難で進まなかった校舎建設も146人の篤志家の助力により現在の田中に完成。この日を開校記念日とした。
戦後と発展
終戦後の教育改革により、義務教育が現在の9年制へ。同校は新制中学校への転用により廃校の危機を迎えるも、関係者と地域住民が存続に向けて奔走。定時制高校を設置する新制高校として存続することとなった。昭和23年に最後の高等女学校の卒業生を送り出し、「新制伊勢原高等学校」が発足した。
翌24年に県立へ移管され、現在の「神奈川県立伊勢原高等学校」となった。男女共学が始まり、講堂やグラウンドが完成し大きくその姿を変えていった。昭和32年に再び女子高となるも47年には男女共学が再開し、現在に至る―。
卒業生は延べ2万人以上。平成28年度入学生からは、多くの人に親しまれた制服も姿を変え、新たな伊勢原高校として歩み始めている。
時代を繋ぐ力校長 広瀬邦彦
本校は昭和3年の開校から人々に支えられ、地元の方々に愛されて共に発展してまいりました。地域の教育力は本校の財産。ご支援・ご協力を賜りましたすべての方々に厚く御礼申し上げます。
今後も「自立」「友愛」の校訓のもと、夢と魅力あふれる生徒を育て、歴史と伝統を大切に継承し、100周年に向けて新たな伊勢原高校を築いてまいります。
自立と友愛と歩んでいく同窓会長 田中昇
90周年という記念すべき年を迎え、同窓会諸氏と多くの皆さまと共に心よりお祝い申し上げます。
この歴史には、先人たちの並々ならぬ努力と熱意が刻まれ「自立と友愛」の精神が脈々と受け継がれております。今日の社会は多くの問題を抱えておりますが、この精神を忘れずに歩んでいくことが大切であると思います。
母校の更なる発展のため、会員一同微力ではありますが、なお一層努力を傾注してまいります。
豊かで素晴らしい人生をPTA会長 藤戸昭三
創立90周年を心よりお慶び申し上げます。
伊勢原高等学校の卒業生は19075人、前身の伊勢原実科女学校を含めると2万人以上の卒業生を輩出し、あらゆる分野で活躍されています。
伊勢原高校にご縁あるすべての方々に「自立・友愛」の精神を胸に、未来を切り開き、豊かで素晴らしい人生を送って頂きたいと切に願います。
90周年にご尽力いただいた関係者の方々に心より感謝を申し上げます。
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