霊山・大山をめざして、関東各地を中心に多くの参詣者が通った街道「おおやまみち」をテーマにした、まちづくりサミットが2月11日、伊勢原市民文化会館で開催され、市内や近隣自治体から約400人が来場した。
江戸時代、庶民の間で大ブームとなった大山詣り。江戸の人口が100万人のころ、年間20万人が大山を訪れたともいわれ、参詣者が通った関東一円の「おおやまみち」は、現代の主要道路の原型となった。
サミットは、この歴史・文化的価値を共有し、次代に伝えていくため、大山街道沿いの自治体などと連携しようと、伊勢原市が主催。2013年のサミットで共同宣言が行われて以来毎年開催され、今年で8回目を迎えた。
魅力を再発見
この日は、昨年11月に大山宿坊スタンプラリーを行った、横浜国立大学建築都市・環境系学科4年生の井上魁人さんが実施結果について事例発表。次に、クラブツーリズム(株)テーマ旅行部顧問の黒田尚嗣さんが「大流行した元祖ツーリズム“大山詣り”それぞれの物語」をテーマに基調講演した。
その後のパネルディスカッションには、井上さん、黒田さんと、大山阿夫利神社の権禰宜・目黒久仁彦さんの3人が登壇。鎌倉国宝館館長で伊勢原市文化財保護審議会会長の鈴木良明さんがコーディネーターを務め、「魅力再発見!令和に伝える大山道」をテーマに話し合った。
大山の魅力について、井上さんは「人間味あふれる楽しい時間を叶える先導師旅館(宿坊)があるところ」、黒田さんは「日本人が忘れていた里山風景が残っていること」などと答えた。
また、まちづくりについて目黒さんは、「大山道を介した地域連携が重要。工夫次第で地域が様変わりすると思うので、みんなで一緒になって考えていけるよう、今後もご協力をお願いしたい」と語った。
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