市内下糟屋の高部屋神社に大山道の道標が移設され、市教育委員会により解説看板が設置されたことから4月27日、市東部第二土地区画整理組合と同神社関係者らが神社に集まった。
これは、同区画整理事業地内の市道900号線菖蒲田交差点付近の道路端に立てられていた道標と(写真右)と、区画整理が行われた際に近くの水田から掘り出された道標(写真左)の二基の道標が、同神社に移設されたことで行われたもの。
二基の道標は大山道の道標で、移設前に建てられていた道標には「柏尾道」「藤澤道」と彫られていることから「柏尾通り大山道」の道標であること、また銘文から1865(慶応元)年11月に設置されたことがわかるという。
また、区画整理の際に水田から発掘された道標は「比方 かしを道」「比方 ふじさハ道」とあり、1844(天保15)年に再建された事を示す銘が刻まれている。
同整理組合は区画整理に伴い道標の移設場所を探していたが、周辺が企業の敷地内になってしまう事などから場所の選定に難航。市教育委員会などの仲介で昨年10月に同神社に移設された。
この日は同組合の杉田和雄理事長から同神社の能條幸夫責任役員に奉納金が納められた。能條責任役員は「地元の文化遺産を別の地に移してしまうのは悲しいこと。地元のためになればと移設受け入れを決めた」と話す。杉田理事長は「受け入れて頂き感謝している。これを機に多くの方に神社に足を運んでほしい」と謝辞を述べた。
大山道とは
大山道は大山詣りに向かう人々が歩いた道。関東一円や福島県、新潟県から参詣する人が利用した。市教委によると、参詣者を案内する道標は、市内に100基以上が確認されているという。
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