日向にある浄発願寺の塚越慈徳(じとく)住職(71)がこのほど、フィリピンのレイテ島を訪れた。住職は2年前に台風による甚大な被害に遭った同島の子どもたちを支援しようと、おもちゃの提供を広く呼びかけ、集まったおもちゃを現地の子どもたちに届けた。
フィリピンのレイテ島は住職の妻の出身地。2年前に台風による甚大な被害を受けたことから、子どもたちにおもちゃを配りたいと考えた。その思いを呼びかけたところ、賛同した檀家などから2000個以上のおもちゃが寄せられた。
集まったおもちゃはコンテナ17箱分。すぐにフィリピンに送ったが、新型コロナウイルス感染症の影響で、荷物は現地に着いたものの、住職らが現地に行けず、配ることができなかったため、荷物は現地の妻の実家に保管していたという。そのまま約2年間、コロナ禍で現地入りできずにいた昨年末に、フィリピンに再び台風が襲い、津波で家や畑などが流され大きな被害をもたらした。塚越住職によると、貧しい生活を送る現地の人たちに、台風被害がさらなるダメージになっているという。
米などの食料支援も
今年の1月末にようやくフィリピンへの入国が許可され、妻と共に現地へ入った塚越住職。子どもたちには善意で寄せられたおもちゃを、住民には住職が米2トン分のほか、食料などを現地で購入。島の沿岸部や農村部におもちゃと共に、小分けにした米などの食料を配って回った。住職は「子どもたちの笑顔が印象的だった。心の底から感謝の気持ちが湧いてくるのを感じた」と話す。
東北支援今でも
40年ほど前からボランティア活動を続けている塚越住職。東日本大震災の直後の3月15日には南相馬市に入り、水や毛布、野菜、衣類など現地で必要な物資を届けた。
それから今日に至るまで、毎年宮城県を中心に東北に足を運び支援を続け、クリスマスケーキや正月用の餅を購入するためのお金を送っているという。また、「71年間生かしてもらってきた。恩返しのつもりで、国内外問わず命あるうちは、できることを今後も続けていきたい」と話す。
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