伊勢原市内のオレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺件数が、今年10月31日までに17件、被害金額は約1300万円に上ることが分かった。昨年に比べ、被害金額は400万円ほど減ったが、件数は昨年の9件から倍増している。
生活安全課の瀬畑茂樹課長によると、最近は新たな手口として、キャッシュカードをだまし取る詐欺が横行しているという。今年の被害件数17件中9件がそれで、昨年同時期には1件だった。
キャッシュカードすり替え
伊勢原市内では、カードすり替え型の手口が増えていて「あなたのキャッシュカードが不正利用されている」、「キャッシュカードを新しくする必要がある」などと犯人から嘘の電話がかかってくるケースが多くなっているという。「こうした嘘の電話を信じてしまうと次に銀行員などになりすました犯人から『キャッシュカードの確認に行く』などと言われて実際に犯人が自宅に来てしまいます。そして家に来た犯人から『古いキャッシュカードは封筒に入れて封印する』などと説明され、家主が目を離した隙に犯人が用意した偽カードと本物のカードをすり替えて盗み、被害者が気が付かないうちに口座から現金を引き出してしまうのです。被害に遭わないようにするためには他人にカードを渡さず暗証番号も教えてはいけません」と注意を呼び掛ける。
詐欺のプロと話さない
ほかにも息子を名乗って鞄をなくしたと電話をかけてくる「オレオレ詐欺」や市役所の職員を名乗って保険料を還付するなどと電話をかけてくる「還付金詐欺」などの手口についても、「一度電話を切って親族、警察、市役所に事実確認を行ってください。相手は詐欺のプロ。話してしまうと不安を煽られて騙されてしまいます。こうした手口には留守番電話の設定が有効です。犯人はわざわざ留守番電話にメッセージを残しません」と話す。
サポート詐欺が市内で増加中
最近市内でも増加している被害にサポート詐欺という手口がある。
「パソコンがウイルスに感染した、サポートセンターに電話して…」というメッセージが画面に現れ、表示された番号に電話すると、高額電子マネーを送金させられるというもの。「どの手口も共通で、犯人の言いなりにならないように一呼吸空けて、慌てて行動せず、家族や警察に相談することが皆さんの大切な財産を守ることにつながります」と呼びかける。
空き巣に注意
市内では特殊詐欺に加え、空き巣も多く発生しており、今年10月末までに12件の空き巣が発生しているという。
「被害にあったケースを分析すると、実は半数近くが玄関や窓が無施錠で、そこから侵入されていました。自宅の防犯を考える場合は、『短時間の外出だから鍵を閉めなくても大丈夫だろう』という性善説ではなく、『短時間でも泥棒が入るかもしれない』という性悪説でリスクを考えてみることも重要です」。さらに「防犯カメラやセンサーライトの設置などは空き巣に対してもちろん有効ですが、まずは身近に始められる対策として防犯に対する心掛けを見直してみましょう」と語ってくれた。
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