綾瀬市早川城山在住の有馬裕史さん(48歳)が、5月2日に京都府で開かれた全日本剣道連盟主催の剣道八段審査会で合格した。八段は剣道界で最高位にあたり、有馬さんは6度目の挑戦で受有した。
剣道八段は「全日本剣道連盟」が定める段級位の最高位にあたり、毎回合格率が1%前後の難試験。七段を受有してから10年以上修行をした46歳以上の人に受審資格が与えられる。
今審査には2日間で1664人が受け、合格者は14人だった。有馬さんが受審した5月2日には874人が受け、4人1組で対戦する1次審査で83人まで絞られ、さらに同形式の実技による2次審査で9人まで絞られた。最後に型の審査を受け合格となる。「本当に合格か、何度も自分の番号を確認しました」と有馬さんは審査会を振り返る。
今回の受審は6度目の挑戦。1回目から4回目までは1次審査で不合格、前回は1次審査こそ通過したものの、2次審査で不合格だった。不合格が続くほど、不安や焦りも重なっていき、「このままずっとだめか」と思う事もあったという。ただ、ひたむきに剣の道を貫いた。
体でなく心で打ちにいく事を心がけ、稽古でも打ち過ぎず自滅しない攻法を磨いた。試合では182cmの長身を活かした上段構えの攻撃的なスタイルが持ち味だが、審査会には正攻法且つ打たれにくい、中段の構えで臨んだ。
「八段に合格した先輩は『二度とあの技は出ない』と言う。それができた」と、有馬さん。これまでと今で格段の力の差があるかというとそうではなく、「審査の時に、運良く良い技ができた。大切なのはこれから」と話す。探究心・向上心を持ち、八段受有者として恥じないような「ふさわしい技術と人間性を持たねば」と話した。近隣の体育館や道場で今日も腕を磨き続けている。
有馬さんは小学生の頃、地域の教室で剣道を始め、東海大学付属相模高校時代はインターハイにも出場。東海大在学中は団体で全日本3位の成績にも貢献した。現在は県立厚木東高校の体育教諭で剣道部の顧問として指導もしている。
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