連節バス使い社会実験 公共交通機関の充実化めざし乗車体験
綾瀬市は1月13日、車両が2台連なった連節バスを使った社会実験を行った。市の交通政策における、バス交通充実化のための実験で、市民ニーズの把握やバス交通に対する関心を高めることがねらい。
鉄道駅の無い綾瀬市では、交通政策の基本方針を定めた「綾瀬市総合都市交通計画」の中で、バス交通の充実化を推進している。同計画は1984年度に策定され、94年度と10年度に改定されている。計画ではバスの利便性向上にむけ、基幹路線を走る幹線バスと枝線を走る支線バスの2タイプを作る基本計画がたてられている。海老名駅から湘南台駅までのルートがこの基幹路線となる。
実験は横浜国立大学との共同研究で、都市交通の専門家であり市の都市計画審議会などにも携わる同大学の中村文彦教授らが参加。11年度、12年度の2カ年で行われている。昨年1月に通常の路線バスを使った第1回目の実験が行われ、海老名駅から湘南台駅までのルートで乗車体験が行われた。2度目の今回は通勤通学などの多人数輸送を視野に連節バスを起用。現状では実在していない、市役所から湘南台駅までのルートに特化して行われた。同大学の学生や事前登録していた一般市民ら約100人が乗車体験に参加していた。
同区間を2往復、計4便運行され、終了後には意見交換会も行われた。参加者からは「湘南台駅へ直接行けるのは便利」などの利便性についてや「窓が大きく、乗っていて楽しい」などバスの魅力についての意見、また「連節バスを使うほどの需要があるか」などの意見があがった。
市では今後について「具現化までにはまだステップが必要となる。今回の実験結果をこれからの検討材料にしたい」と話している。
連節バスは通常の約2倍の乗客128人を定員とし、近隣では藤沢市や厚木市などで運行されている。
|
|
|
|
|
|